初めてのサックス体験と師匠との出会い|82歳の一ノ瀬勝先生から学んだこと
サックス奏者のkousaxです。
今回は、私がサックスを始めたきっかけとなった恩師「一ノ瀬勝先生」 との出会いについてお話しします。
誰にでも「音楽を始めた原点」があると思います。
私にとって、その原点はまぎれもなく 一ノ瀬先生との出会い でした。
初めてサックスを吹いた日
私がまだサックスを持っていなかった頃——
「サックスを始めたい!」という想いだけが胸にあった時期に、紹介していただいたのが一ノ瀬勝先生でした。
初めて先生の楽器に触れ、マウスピースにそっと息を吹き込んだ瞬間……。
リードが震え、その振動が下唇に伝わった感覚は、今でも鮮明に覚えています。
その一音が、まさに私のサックス人生の**“産声”**だったのです。
戦後ジャズ黄金期を駆け抜けた男
当時82歳だった一ノ瀬先生。
年齢を重ねても、サックスを手にすれば誰よりも若々しく、そして情熱的に輝く方でした。
先生が若い頃は、戦後の混乱期。
夜の街にはジャズやダンス音楽があふれ、キャバレーではGHQの将校たちの前でバンドが演奏していました。
<写真はイメージ>
UnsplashのKlara Kulikovaが撮影した写真
「待つ」ではなく「攻める」時代
当時は演奏の場が与えられるわけではなく、自分から直談判してチャンスをつかむ時代。
「自分の方が上手いから雇ってくれ!」と堂々と腕一本で切り拓く世界でした。
一ノ瀬先生もまさにその気迫と実力で、数々のステージを勝ち取ってきたのです。
ユーモアと人柄あふれる先生
お会いした頃の先生は、頭がツルツルに光り、細身の身体つき。
なぜかサックスのベルから焼酎の香りがして(笑)、そして若い女性が大好きな、憎めないチャーミングさを持っていました。
そのお人柄に、誰もが自然と惹きつけられていきます。
音で空気を変える魔術師
しかし、一度サックスを手にした瞬間、空気は一変。
軽く息を吹き込むだけで、その場の雰囲気がガラリと変わるのです。
その音には深みと味わいがあり、聴く人を一瞬で音の世界へ引き込んでしまう魔力がありました。
私には、先生の演奏がただの音楽ではなく、**「人生そのものを語る音」**に聞こえました。
<写真はイメージ>
UnsplashのNice M Nshutiが撮影した写真
私のサックス人生の原点
そんな一ノ瀬先生に師事できたことは、私にとってかけがえのない宝物です。
単に音の出し方を教わったのではなく、
「音楽に生きるとはどういうことか」 を教えていただきました。
今、私がこうしてサックスを続けていられるのも、先生から受け取った**“音の魂”**があるからこそです。
あなたの「音楽の原点」は何ですか?
私にとっては一ノ瀬先生との出会いがすべての始まりでした。
皆さんにとっては、どんなきっかけが音楽のスタートでしたか?
- 初めて楽器を手にした日の思い出
- 心を動かされたライブや演奏
- 忘れられない恩師との出会い
ぜひコメントで教えていただけると嬉しいです!
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まとめ|音楽は出会いから始まる
音楽は、**「出会い」**から始まるものだと私は思います。
楽器との出会い、人との出会い、そして音との出会い。
その一つひとつが積み重なり、今の自分を形作ってくれる。
これからもその出会いを大切に、サックスと共に歩んでいきます。
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