2024年のサックス用新素材人工リード6選
サックス奏者にとってリード選びは非常に重要です。
口元に近いパーツほど音色に大きく影響するといわれていますが中でもマウスピースやリードは音色に大きく変化を与えることが知られていますがリードに関しては特に、近年新しい素材を使用した人工リードが登場し、自然な音色やケーン(葦素材)耐久性を実現しています。
そこで今回は、2024年の注目すべきサックス用新素材人工リードを6つご紹介します。
それぞれの特徴を比較し、あなたにぴったりのリードを見つけましょう!
1. D’Addario Woodwinds「ダダリオウッドウィンズ」(VENN G.2)ヴェン(第2世代)
特徴:本物のケーンのような完成度の高さ
- 素 材: [ポリマー繊維、樹脂、ケーン粒子]
- 製 法:切削(デジタル・リード・マシン)
- 吹奏感: 音域のムラもなく息の入り方もすごく自然な感じ
- 耐久性: 従来の木製リードよりも長持ち、湿気に強い
- プレイアビリティ: 初心者からプロまで幅広く使用可能
- 硬 さ:2,2.5,3,3.0+、3.5,4
- 楽 器:アルト、テナー
詳細レビュー:
ケーンの徹底的な研究を通じて開発されたヴェンの第2世代品で、2022年5月に発売。
ダダリオではマイナーチェンジではなくリ・デザイン(再設計)と表現している。
素材を構成するポリマー繊維を刷新し、第一世代品で課題となっていた繊維のほつれを解消。
息の入り方も自然で人工リードの違和感がなくケーンのリードを吹いているような感じ、ハイトーン~ロートーンまで音域のムラもなく、幅広いプレイヤーにおすすめできるリードだと思います。
for ALTO「アルトサックス用」
for TENOR「テナーサックス用」
2. Legere「レジェール」French Cut「フレンチカット」
特徴:自然に息が入り楽に吹ける
- 素 材: ポリプロピレン樹脂
- 製 法:切削
- 吹奏感: 高音域での息の息の入りが良くフラジオでも喉をあまり開くことなく楽に吹ける感じ
- 耐久性: 高耐久で長期間使用可能
- プレイアビリティ: オールマイティーで楽に吹ける
- 硬 さ:2.50,2.75,3.00,3.25,3.50,3.75,4.00
- 楽 器:アルト・テナー
- 利 点: 反応の良さと適度な抵抗感を両立自然に息が入る
詳細レビュー:
2023年11月に発売。
バンプの中心を厚めにした従来品とは異なり、バンプをややフラットにして、過度な倍音を押さえつつ豊かな響きを実現した。
薄いティップによって反応の良さと適度な抵抗感を両立。
表皮上部を削ったフレンチ・カット(ファイルド)タイプのリードを意識してネーミングされている。
自然で楽に吹けて倍音のバランスも良く、すごくレベルが高い感じ。
特に高音域の息が良く入る感じがあります、上の音を吹く際に喉を調整したりオーバートーンを意識することなく低音域から同じ喉の使い方で楽に吹ける印象。
for ALTO「アルトサックス用」
for TENOR「テナーサックス用」
3. Forestone「フォレストーン」響Flex「ヒビキフレックス」
特徴:切削加工を採用したフォレストーンの新製品
- 素 材: ポリプロピレン樹脂、木質セルロース繊維
- 吹奏感:反応は6種の中ではピカイチ!アーティキュレーションもつけやすい!
- 耐久性: 優れた耐久性と湿気対策
- プレイアビリティ: 優れたコントロールとレスポンス
- 硬 さ:2,2 1/4,2.5,2 3/4,3,3 1/4
- 楽 器:アルトサックス
- 利 点: 明るめのサウンドで反応が良くバランスが取れている印象
詳細レビュー:
切削加工を採用したフォレストーンの新製品。
オープニングが狭いマウスピースにも対応して、従来よりも硬めの素材で作られている。
本体に溝を掘って軽量化を図ったのが響きフレックスである。
厚みも響に比べて1/100mmほど薄く、反応に優れるのが特徴。
響Flexには、溝があるのが特徴で倍音のバランスが良く高音にいくにつれ明るさがはっきりしてくる印象、コントロール性に優れており、軽い吹き心地でスムーズなレスポンスを実現します。アーティキュレーションがつけやすく演奏中の繊細なニュアンス表現に最適です。フュージョンやポップスにもピッタリ。
湿気や乾燥に強いため、メンテナンスが少なくて済み、忙しい演奏者にもピッタリです。
for ALTO「アルトサックス用」
4. Forestone「フォレストーン」響「ヒビキ」
特徴:響フレックスより鳴りが豊かでオールマイティー
- 素材: ポリプロピレン樹脂、木質セルロース繊維
- 吹奏感:完成度が高い!鳴りが豊かでジャズや吹奏楽にもいいかも
- 耐久性: 優れた耐久性
- プレイアビリティ: 優れたコントロールとレスポンスでジャンルを問わず使えます。
- 硬 さ:2,2 1/4,2.5,2 3/4,3,3 1/4
- 楽 器:アルトサックス
- 利 点: ミドルが抑えめでローとハイが出ている感じジャズや吹奏楽にも良いと思います。
詳細レビュー:
5年以上の歳月をかけて開発されたフォレストーンの新製品。
従来の製品よりも長めのセルロース繊維を配合して、オープニングが狭いマウスピースにも対応できるように素材を硬くした。
サウンドは響フレックスに比べて鳴りが豊かで、ジャンルを問わずオールマイティーに使える。
5.Triolet「トリオレ」(Regular)「レギュラー」
特徴:音域のムラがなく手ごろな価格も魅力
- 素 材: 樹脂
- 製 法:射出成形
- 吹奏感: 低音域から高音域まで同じ粋で吹けて喉で調整しなくても割と正しいピッチに落ち着いてくれる感じバランスがいいですね
- 耐久性: 高耐久、長持ちする素材
- プレイアビリティ: 様々なプレイスタイルに対応
- 硬 さ:S、MS、M、MH、H、H2,H3
- 楽 器:ソプラノ、アルト、テナー、バリトン(Noirは「アルト・テナー」のみ
- 利 点: 様々な演奏スタイルに対応、バランスも良く価格もリーズナブルなのでコストパフォーマンスも魅力的
詳細レビュー:
トリオレは2023年1月に浜松で創業。
ふくよかな音色で倍音を多く含み、遠鳴りする音を目標に材料や形状、製造プロセスにこだわって開発されている。
手ごろな価格も特徴でレギュラーは様々な演奏スタイルに対応する。
Noir「ノアール」は2024年に発売された新製品でコシを出すためにバンプ部分に背骨のような山を形成したのが特徴。
倍音が豊かでレスポンスにも優れていてクラシックユーザーにも満足してもらえるような音色を目指して開発された。
for SOPRANO SAX 「ソプラノサックス」
for ALTO SAX 「アルトサックス」
for TENOR SAX「テナーサックス」
for BARITONE「バリトンサックス」
5. Ymaha「ヤマハ」ASR
特徴:リードで苦戦しやすい入門者の上達を助けるコンセプトで開発されたリード
- 素 材:樹脂、繊維
- 吹奏感:吹きやすさや音の出しやすさを重視して設計されているためサックスをはじめたばかりの人にもおすすめ!
- 耐久性: 非常に長持ち、湿気や温度変化に強い
- プレイアビリティ: 高い反応性で、息を吹き込むだけで鳴る
- 硬 さ:2,2 1/2,3,3,3 1/2
- 楽 器:アルト、テナー
- 利 点: 初心者からプロまで使用可能、メンテナンスが簡単
詳細レビュー:
リードで苦労しがちな入門者の上達を助けたいというコンセプトで開発された。
吹きやすさや音の出しやすさを重視して設計されている。
繊維質を多く配合した新素材を採用。
延べ320時間の吹鳴試験を経ても変化がない耐久性を備える2022年3月発売
for ALTO
まとめ
2024年に登場した新素材人工リードは、それぞれ独自の特性を持っています。選択肢が多いため、サックス奏者は自分のプレイスタイルや必要に応じて最適なリードを選ぶことができます。音色や耐久性、吹き心地など、重要なポイントを考慮して自分にぴったりのリードを見つけてください。
サックス樹脂リード選びのヒント
- 音質重視: 音色の豊かさやクリアさを重視するなら、特に素材や加工技術に注目しましょう。
- 耐 久 性 : 長時間の練習や演奏を考えると、耐久性が高いリードが便利です。
- プレイアビリティ: 吹き心地や反応性も重要な要素。自分の演奏スタイルに合ったものを選びましょう。
樹脂リード選びの参考にしていただけると幸いです!