【体験談】サックス奏者がアレクサンダー・テクニークを1年間実践して感じたリアルな効果と正直なデメリット
サックスを長時間吹いていると、肩こり・腰痛・息苦しさに悩まされる…そんな経験はありませんか?
私自身、50代に入り、身体の不調と向き合いながら演奏を続ける中で出会ったのが 『演奏者のためのはじめてのアレクサンダー・テクニーク〜体を使うのが楽になる』 という一冊でした。
実際にアレクサンダー・テクニークを日々の練習に取り入れてみたところ、演奏中の姿勢や呼吸が劇的に改善され、サックスを吹くのが格段に楽になったのです。
この記事では、サックス奏者の視点からアレクサンダー・テクニークを実践してみた体験談と、その効果、すぐに取り入れられる簡単なエクササイズをご紹介します。
姿勢改善・演奏の負担軽減・音の質向上を目指す方やステージ本番で緊張する方にとって、必見の内容です!
サックス歴20年の筆者が、アレクサンダー・テクニークを実際に学び、練習や本番に取り入れた結果を本音で語ります。
1. なぜアレクサンダー・テクニークを学ぼうと思ったのか
私がこのメソッドに興味を持ったのは、次のような悩みからでした
- 長時間の練習で肩こりや腰痛・頭痛が起きる
- うまく吹こうとすると息が浅くなることがある
- 緊張すると音がコントロールできなくなることがある
UnsplashのAndrew Konstantinovが撮影した写真
「技術の問題じゃなくて、体の使い方に原因があるのでは?」と思い始めたとき、アレクサンダー・テクニークという言葉に出会いました。
2. アレクサンダーテクニークを実践して感じた5つの大きなメリット
1. 長時間吹いても疲れにくくなった
「がんばって姿勢を保つ」から「自然に立つ」へ。これだけで肩や腰への負担が激減しました。
<イメージ>
UnsplashのNatalie Parhamが撮影した写真
2. 息が深くなり、音が太くなった
「息を吸おう」とするより、“入ってくるのを許す”感覚を身につけることや意識の状態が体に現れて、音色にも変化が。
極端な例ですが、例えば「首をすくめる実験」があります
声を出しながら、「頭を背骨のほうへ押し付けるつもりで首をすくめてみてください」
そばににサックスがあったら吹きながら試してみてください
では、すくめるのをやめて声を出して(またはサックスを吹いて)ください
どうでしょうか?
ちがいがあったでしょうか?
どんなことに気づきましたか?
3. 高音域での苦しさが軽減
首や舌の無意識な緊張を手放すと、高音の伸びが楽になりました。
4. 緊張への対処ができるようになった
本番前に「今、足は床についている?」と体に問いかけるだけで、冷静さが戻ることが増えました。
<イメージ>
Image by StockSnap from Pixabay
5. 練習の質が上がった
音の精度を追いすぎるより、「体がどんな状態で吹いているか」を観察する方が結果的に上達が早いと感じました。
3. 実はあった?アレクサンダーテクニークの3つのデメリットとその対処法
1. 初めは「考えることが多すぎて混乱」
→ 対策:1つの観察テーマだけに絞って練習する。
2. 即効性を期待しすぎて焦る
→ 対策:意識的な“やらなさ”も成長の一部と受け入れる。
3. 教室やレッスンが都市部中心で高価
→ 対策:オンライン動画+書籍からスタート、必要な時だけ個人レッスンへ。
4. 練習に取り入れて効果があったやり方
- スケール練習の前に「立ち上がる→楽器を持つ」を意識的にゆっくりやる
- 息を吸う時に、「どこに空間ができるか?」を観察
- 音が出ないときは「何か“やりすぎていないか”」を振り返る
これだけでも、演奏の質が変わってきました。
5. 他の奏者におすすめできるか?
正直に言うと、即効性を求める人には向かないかもしれません。でも、ほかの楽器の細かい奏法は別として意識のあり方や意識するポイントなどは
- 長く楽器と向き合いたい人
- 自分の演奏に行き詰まりを感じている人
- 心と体のバランスを整えたい人
には、非常に価値のあるアプローチだと思います。
<イメージ>
Image by EnergieDeVie from Pixabay
6. まとめ:自分の体に“耳を傾ける”練習
アレクサンダー・テクニークは、演奏技術というより「自分との関係を整える方法」でした。
私はこれを通じて、「楽に吹く=甘え」ではなく「選択肢を持った自由な演奏」だと気づけました、練習するときの意識の向け方に注意を向けて思っている体の動きと実際の体の動きとの「ずれ」などを客観的に観察し修正していく作業を実践していくことで、思わぬところに「ずれ」が生じている場合があるかもしれません。
そこに意識を向け修正していくことで、反復練習を繰り返すだけでは改善しなかったことにも新たな発見があるかもしれません。
あなたも、音より先に“自分”に耳を澄ませてみませんか?
もっと詳しく知りたい方は「書籍」アレクサンダー・テクニークを始めたい演奏者のための「はじめてのアレクサンダー・テクニーク」~体を使うのが楽になる~を読んでみてください。
時間はかかるかもしれませんが演奏時以外にも自分の体と向き合うきっかけとなり、ほかの不調なども改善できるキッカケとなるかもしれませんので試してみる価値はあると思います。
下記にリンクを貼っておきますので興味がある方は読んでみてください。
まんが版もあります
この記事が少しでも皆さんの「音楽ライフ」の一助になればうれしく思います、一緒に音楽ライフ楽しんでいきましょう♪
- サックス演奏 疲れる 改善
- サックス 姿勢 テクニック
- アレクサンダーテクニーク 実践効果
- 緊張しない 吹奏法
- サックス 呼吸 コントロール